2級自動車整備士 H22.3 過去問 詳しい解説

いま、2級整備士に向けて頑張っているあなたに、現役整備士として働いている私がわかりやすく過去問を解説しました!

 

登録試験H22.3~ ガソリン エンジン編

 

1.

図に示す空燃比と排気ガス中の有害物質濃度の関係として、下の(イ)~(ハ)の組み合わせのうち、適切なものはどれか。

 

  (イ) (ロ) (ハ)

(1)CO  HC   NOx

(2)CO  NOx  HC

(3)HC  CO   NOx

(4)NOx CO   HC

 

排気ガス 有害物質

 

【答え】(2)

 

【解説】

空燃比と有害物質の濃度は参考図のような関係になる。

 

CO、HC、NOx

 

 

2.

NOxの低減策に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)減速時、排気系統への空気導入により、未燃焼ガスの燃焼を促進させると共に、触媒により酸化促進を図る。

(2)バルブタイミングの変更や、EGR装置を使って、不活性な排気ガスを一定量だけ吸気側に導入し、最高燃焼温度を下げる。

(3)燃焼室の形状を改良し、混合気に渦流を与えて燃焼を速め、最高燃焼温度の時間を短くする。

(4)空燃比制御装置により、理論空燃比付近の狭い領域に空燃比を制御し、理論空燃比領域で有効に作用する三元触媒を使って排気ガス中のNOxを還元する。

 

【答え】(1)

 

【解説】

窒素酸化物NOxは、CO、HCと異なり、燃焼状態が良好で燃焼ガスが高温なほど、特に加速時などに大量に発生する。その低減対策には次のような方法が採られている。

①エンジンの電子制御化を図り、的確に空燃比制御および点火時期制御を行い、最高燃焼温度を下げる。

②空燃比制御装置により理論空燃比付近の狭い領域に空燃比を制御し、理論空燃比領域で有効に作用する三元触媒を使って排気ガス中のNOxを還元する。

③EGR(排気ガス再循環)装置を使って、不活性な排気ガスを、一定量吸入側に導入して最高燃焼ガス温度を下げる。

④バルブタイミングを変更して、オーバーラップ時に③と同じ効果をもたせる。

⑤燃焼室の形状を改良し、混合気の渦流で燃焼速度を高め、最高燃焼ガス温度の時間を短縮する。

 

3.

図に示す粘性式ファンクラッチの作動に関する次の文章の(イ)~(ハ)に当てはまるものとして、下の組み合わせのうち、適切なものはどれか。

 

粘性式ファンクラッチ

 

ラジエータ通過後の空気温度が高温から下がって規定値以下になると、サーモスタットと一体のスライドバルブが流入孔(イ)。その結果、遠心力の作用によってラビリンス内の粘性由(ロ)なり、ベアリングケースに伝わるトルクが(ハ)してファンの回転速度は低くなる。

 

  (イ) (ロ) (ハ)

(1)閉じる 少なく 減少

(2)閉じる 多く  増加

(3)開く  多く  増加

(4)閉じる 少なく 増加

 

【答え】(1)

 

【解説】

 

粘性式ファンクラッチ



粘性式ファンクラッチラジエータ通過後の空気温度により冷却ファンの回転を自動的に制御する装置で、参考図のような構造をしている。

ラジエータ通過後の空気が規定温度になると、サーモスタットと一体になったスライドバルブが貯蔵室と、駆動室間の流入孔を開き、粘性由(シリコンオイル)は駆動室、さらには遠心力でラビリンス(ロータとケースの相互に溝を付けて組み合わせた一種の流体クラッチ)へ流入する。

ラビリンスが粘性由で充たされると、クラッチ作用によりカップリングシャフトの動力(エンジンで駆動)がベアリングケースで(冷却ファン)に伝わり冷却ファンの回転が上昇する。

一方、ラジエータ通過後の空気温度規定値以下になると、スライドバルブが閉じて流入孔をふさぐ。

駆動室やラビリンス内にあった粘性由は遠心力により貯蔵室へ回収されるので、クラッチ作用が小さくなりファンの回転速度が低下する。