1級 エンジン電子制御装置

1級自動車整備士を目指している方!

僕が1級自動車整備士の資格をとって早10年。

1級は確かに難しいです!でも大丈夫!

 

この記事を読んで一人でも多くの合格者が出るようにわかりやすく解説をしていきたいと思います!

 

〇第一章 電気回路の故障

 

まずは1級の基礎的なものから見ていきましょう。

 

直列接続回路は分圧回路で、

並列接続回路は分流回路で説明をしていきます。

 

まず油温を検出する回路についてみていきましょう。

この回路は温度抵抗特性の抵抗値変化に応じた広範領域をカバーする温度電圧特性の回路構成が必要となる場合が多いのですが図をみながら説明します

 

1級 サーミスタ 制御回路図

 

 

回路構成では、ECU内の5V安定化電源回路から5V電源を抵抗(R₁)とサーミスタの抵抗(R₂)に直列に印加すると、抵抗(R₂)の抵抗値が抵抗(Rs)の抵抗値より大きい場合には抵抗(Rs)の電流が増大し、逆に抵抗(R₂)の抵抗値が小さい場合には抵抗(Rs)へ流れる電流は減少します。

この分流回路の性質を利用し、図のような温度電圧特性を得られる抵抗(Rs)の補正抵抗を設定することで温度変化に対する信号電圧特性を直線的に変化することができます。

 

この説明に関してはこれくらいを理解しておけば大丈夫です

 次は電圧回路の断線について見ていきましょう。

 

(イ)、(ロ)の事象について説明します。

 

1級自動車整備士 故障診断

 

(イ)負荷の電源側断線

 

図のように電源のプラス(バッテリ)側から負荷までの間で断線する事象で断線箇所で電気が止められ、そこから先の負荷は作用しなくなります。

①A、B、Cの断線

電源のプラス(バッテリ)側から、負荷2及び負荷3の分岐回路までの間で断線する事象でスイッチ1がONしても各箇所で電源からの電気が断たれるためスイッチ2、3がONしても全ての負荷が作用しません。

 

②D、E、Fの断線

電源のプラス(バッテリ)側から負荷2までの回路中にスイッチが2個あり、メイン回路のスイッチ1がONのとき分岐回路のスイッチ2がONされても、分岐から負荷2までの間で電気が断たれるため、負荷2は作用しません。

負荷3は作用します。

 

③G、Hの断線

この断線はD、E、Fと同じ事象でスイッチ1がONのとき、スイッチ3がONされても負荷3は作用しません。

 

(ロ)負荷のアース側断線

 

1級自動車整備士 エンジン電子制御装置


図のように負荷からアースの間で断線している事象で、負荷のマイナス側からアースを経由してバッテリのマイナスに戻る回路の電気が断たれるため、負荷は作用しません。

 

①K、L、Mの断線

スイッチ1がONのとき、スイッチ2、3がONされても、各回路の負荷は、負荷のマイナス側からアース間で電気が断たれるため、負荷2、3は作用しません。

 

 

次に短絡(ショート)にっいて見てきましょう

短絡は電源短絡、回路短絡、装着短絡に分類され、回路構成と短絡した箇所により症状が異なります。以下(イ)、(ロ)の事象について説明します。

 

1級自動車整備士 エンジン電子制御装置

 

 

(イ)電源短絡

図のように電源回路の短絡は、電源(バッテリ)又は、負荷のプラス側が直接アース(マイナス側)に接触する事象で、短絡した箇所によって症状が異なります。

 

①Aの短絡

電源のプラス(バッテリ)側とヒューズ1の電源側間の回路(配線)が直接アースに接触する事象で、バッテリのプラス側とマイナス側を直接接続したものと同じで、電源からの電流は電源容量に応じたものとなり、電源電流が大きければ大電流が流れ、回路又は配線が焼損すると共に、スイッチ1、2、3がONのときでも負荷2、3は作用しなくなります。

 

②Bの短絡

ヒューズ1とスイッチ1の間が短絡した場合、電源と短絡した箇所の間にヒューズ1があり、短絡した瞬間に回路保護のために、ヒューズ1が溶断します。

この事象は断続的短絡であればヒューズ1は交換と同時に再溶断します。

ヒューズ1が溶断すると、スイッチ1、2、3がONの時でも負荷2、負荷3は作用しなくなります。

 

③Cの短絡

ヒューズ2を持った回路は分岐回路になるため、ヒューズ2の容量がメイン回路にあるヒューズ1より小さく設定され、ヒューズ2とスイッチ2の間に短絡が発生した場合、スイッチ1をONにしたとき、ヒューズ2が溶断するのでスイッチ1、2がONのときでも負荷2は作用しなくなります。

また、先にヒューズ2が溶断するためヒューズ1は溶断しないので負荷3の回路には影響しません。

 

(2)回路短絡

回路短絡は、配線と配線、又は回路と回路がつながる事象で、配線図や回路図では判断が難しく、回路構成によって意外な症状が表れます。

 

1級自動車整備士 回路短絡

 

 

①Dの短絡

図のように、スイッチ2の電源側と負荷2の電源側の配線がつながる事象では、スイッチ2がONされたと同様な状態となり、スイッチ1がONされると負荷2は常時作用します。

この事象は短絡であっても、回路に流れる電流は正常時と同じであり、ヒューズ2は溶断せず、スイッチ2での負荷2の制御ができなくなります。

 

②Eの短絡

図のように、負荷3の電源側と、スイッチ3の電源側がつながる事象で、スイッチ1がONのとき、スイッチ3がONになれば過大電流が流れ、ヒューズ3は溶断します。

この事象はDとは異なり、スイッチ3がONになると、負荷3がない回路構成となるため、負荷3の電源側断線と同じ症状になります。

電気回路は負荷があって正常に作動します。その負荷がなくなると過大電流が流れて正常に作動しなくなります。

 

③Fの短絡

二つの異なった負荷がつながる事象で、図2のように負荷2の電源側と負荷3の電源側がつながる場合、負荷3はスイッチ1がONのとき、スイッチ 3がONになれば正常に作用するが、負荷2はスイッチ1がONされると作用し、スイッチ2で制御できなくなります。

負荷2はスイッチ2がOFFの場合は、ヒューズ3から電源が供給され続け、スイッチ3がONされたとき、負荷2と負荷3の電流がヒューズ3を通るのでヒューズ3溶断することがあります。

負荷3は、スイッチ3をONにしたとき、ヒューズ溶断後でもスイッチ2がONの条件下ではスイッチ3で制御できるようになるが、ヒューズ2は溶断する場合があります。

 

④Gの短絡

Fの短絡とは逆に図2のように負荷2の電源側とスイッチ3の電源側がつながる事象で、スイッチ1がONで、スイッチ2、3が共にOFFのときは、負荷3から負荷2を経由した短絡電流が流れ、二つの負荷が異常な作用をします。

負荷2と負荷3を別々に各スイッチに作用させると、正常に作用するが、スイッチ2、3が同時にONされるとヒューズ2からスイッチ2を経由し、スイッチ3に流れる短絡電流が発生して、ヒューズ2が溶断します。

ヒューズ2の溶断後、負荷3はスイッチ3がOFFのときは二つの負荷が異常な作用をするが、ONのときは正常に作用します。

 

 

 

今日の解説はここまでとします😉

ここまでお読み頂いてありがとうございます

次回もエンジン電子制御装置の教科書の解説を予定しています